ダイビング開始後、呼吸が苦しくなる

ビギナーダイバーや講習始めたばかりの方に少なからずお見受けます、呼吸が苦しい、胸が苦しいと感じられる方がいらっしゃいます。いろいろな原因があると思いますが、おもな理由は「上手に呼吸ができていない」ことによると思います。

え?だって、むしろ呼吸のしすぎなぐらいだよ?ハアハアものすごく息を吸っているから…

ご存知のとおり、呼吸(酸素をとりいれ、二酸化炭素をだす)というのは、「肺」でおこなってます。口で行っているのではありません。だから、口でいくら空気を入れたり吐いたりしても、それは肺まで到達していなかったら呼吸とはいえないのです。
ダイビング呼吸の基本は「吐く」。呼吸の「呼」のほうに気をつければ、吸うほう、つまり呼吸の「吸」はわりと自動的についてきます。深呼吸でも、基本は「まず、肺を空っぽにするぐらい吐く、吐く、吐く、吐くべし、最後の一滴まで吐くべし」。肺の中に空気が詰まっているのに、さらに吸う、吸う、吸う、と、肺の古い空気が出ないまま蓋をされた状態になり、呼吸が苦しい、胸が苦しい、(吸ってばかりだから、お腹…まあ胸ですが…一杯で苦しい)となります。

「水中では息を吸えない」。もちろんそのとおりです。でも、私達にはスクーバ器材があります。SCUBAは Self Contained Underwater Breathing Apparatusの頭文字、自給式潜水用呼吸装置。それを背中にしょっているので、自分で口からはずさないかぎり普通の陸上の生活と同じです。

ダイビング中は、まずゆっくり長く吐く、そして、ゆっくり長く吸う。呼吸を止めず、ゆっくり、しかも「肺の空気の全部を入れ替える」イメージの呼吸です☆ ダイビングは他のアクティビティにましてイメージトレーニングが重要♪。

上に書いたことは、ダイビングばかりじゃなくて、日常生活や運動の際にいえるようです。このブログの過去記事をごらんください。安静時と違って運動時の呼吸は「努力呼吸」が必要とされるとのことです。運動時呼吸はなにもダイビングだけじゃなくて、ジョギングでもテニスでもサッカーでもどれも必要とされることですね。
ヨガは、呼吸に特化したアクティビティです!ヨガをすると、身体能力が驚くほどアップするそうです。そういえば…深度を競う競技フリーダイバーはヨガのトレーニングばっかりです。うーん。ダイビングは無重力中をただよい、肺の空気を総入れ替え…、お、ヨガと一緒じゃないか。これでお肌つるつる、若さキープですね?(未確認?)、エンリッチドエアでタンクの酸素濃度を上げれば酸素でデトックス、完璧!(かもしれない)。

「健康と体づくり」
http://d.hatena.ne.jp/inlinedivenaoki/20091214/1260808666

「DAN JAPANの記事から(呼吸筋だよ)」
http://d.hatena.ne.jp/inlinedivenaoki/20091027/1256653929

「呼吸筋(こきゅうきん)は、呼吸を行う筋肉の総称。すなわち、呼吸をするときに胸郭の拡大、収縮を行う筋肉のこと。種類としては、横隔膜、内肋間筋、外肋間筋、胸鎖乳突筋、前斜角筋、中斜角筋、後斜角筋、腹直筋、内腹斜筋、外腹斜筋、腹横筋などがある。

正常安静呼吸では、吸気は主に横隔膜の収縮によって行われ、また外肋間筋も使用される。呼気は筋肉を用いず、伸展された肺の受動的反跳(ふくらんだ肺が自然にもとに戻ろうとする力)によって行われる。努力呼吸時には、吸気には胸鎖乳突筋、前斜角筋、中斜角筋、後斜角筋が、呼気には内肋間筋、腹直筋、内腹斜筋、外腹斜筋、腹横筋といった呼吸補助筋が補助的に用いられる。」