波について

波は英語でも日本語でも大雑把に4つに分けられます。
1 Wave 波
2 Surf くだけ波
3 Surge うねり
4 Wash 航跡波

Waveは風と強い関係があって、風の強い日は波がでます。岸も沖もほぼ画一的で、波頭ができると「ウサギが跳ぶ」というような表現がされるときもあります。

Surfは波が浅いところに当たったため水面に対して下方向の振幅が水面上に盛り上がってくる波です。「波打ち際」「さざなみ」と言われるような波もSurfです。これは浅場でしかおこらず、サーフィンができる強いSurfがあっても沖では同じような波を見かけません。

Surgeはうねりです。浅場で波頭がたてばSurfとなります。Waveと違って、押しも引きも強いのでなかなか前に進めない、押し戻されることもあります。発生原因が地震である場合のうねりを「津波」と呼びます。下の記事の写真でみると、この日は手すりまである高い潮位だったのに、Surfになるため水の引きがあったのでダイバーの膝あたりまでしか水がありません。

すぐ下の写真と水の高さを比べてみてください。手すりが水で隠れているのがわかりますか?(後ろの人は右手で手すりをつかんでいる)。下の記事の写真の10秒ぐらい前にとった写真で、彼ら2人は2枚とも同じところに立っています。引いた水だけ押し寄せる力となります。

下の写真のような片手では体をささえきれません。今日のこのケースでは、私なら手を手すりから離して完全に浮かびます。もっとも、このケース、それ以前にエントリー場所選びが間違っています。

しっかり手すりをつかまって波に対処するより、手を離したほうが楽なことの証明は以下のとおりです。ただし、ぶつかったりしないように気をつけて、レギレターから空気を吸って下さい。

<波の位相変化>
真ん中あたりです。ウエーブマシンの写真のうえにマウスを乗せると動画がでてびっくり。手すりを握り締めるとそこが固定端となって、不必要に揺さぶられる!体になってしまうのです。転げてしりもちついていても、そこが固定端です。ちなみに手を離して漂うと、ただの波の通過で反射は無しです(自由端ではありません)。
http://www15.wind.ne.jp/~Glauben_leben/Buturi/Hadou/Hadoubase2.htm
ちなみに同じページの<反射>は、午後4時ごろダイビングをすると透明度が悪いので、朝早くダイビングをしたほうが良い!という証明になっているのです。ああ、波について中学・高校で習うことは将来ダイビングするための基礎なのです(笑)自然科学とは良く名づけたものです。
もうちょっと知りたい方は<中学・高校レベル>が親切です。下は参考です。
http://www9.ocn.ne.jp/~kohi-phy/PDF/nami.pdf#search='波の性質'


Washは航跡波で、バイクの兄ちゃんや沿岸警備艇が岸近くを走ったときにできます。一過性ですが、短い周期で続けざまに何度もくるのでやりすごします。この時はエキジットポイントには近づかないようにしましょう。

海に波はつきものです。
中学、高校程度の波の知識を思い出すとダイビングが楽しくなります。本当ですよ!