ホワイトチップシャークについて

クリスマスダイビングで見たサメ(Xmas記事に動画があるよ!)は、ホワイトチップシャークといいます。背びれと尾びれ上縁に白い印があるのが目印です。名前のまんまです。で、もって、和名は「ネムリブカ」です。ホワイトチップとネムリブカは同じサメのことですが、和名は田舎臭いです。おっしゃれーなダイビングと奇麗なリーフには似合わない?ので、以降はホワイトチップで統一です(笑)。ジェッダでは、ほとんど見ません。

Wikipediaによるホワイトチップの説明はこちらです。確かに、背びれ先端は白い!
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8D%E3%83%A0%E3%83%AA%E3%83%96%E3%82%AB

説明にあるとおり、おとなしいサメです。ただし、サメに限らずどの生き物でも敬意を表してそっとしておくのがダイバーの王道です。滅多に聞かない話しですが、ホワイトチップが人に向かってくることもあるというお話を伺いました。状況は憶測に過ぎないのですが、

1 餌付けされている場所で人に向かってくる
まずは、映像を見て見ましょう。ここでのサメはブラックチップ(ツマグロザメ)です。ダイビングショップでは「サメ」が呼び物であることがショップのロゴからうかがえます。ここでは、サメが人にまつわり付かないと商売にならないのです。

ボートのエンジン音を響かせて、ボートから魚の切り身をばら撒くということを繰り返し、「エンジン音と餌」の条件反射を刷り込みます。随分前からこういった餌付けは禁止されているのですが、コマーシャルとしてダイビング観光が成立するには「どんな魚が近くで見れるか」という偶然に頼るわけには行きません。どこどこでは、大物のなになにがいつも見れるというのは、大体こういった餌付けの結果によるものです。問題はその餌付けの実態を知らないでいるダイバーを驚かせてしまうこと。

ジェッダでナポレオンフィッシュの尻尾しかいつも見れないのは、餌付けされされてないからです。観光地化され、環境が破壊されているというのは何も目に見えることばかりじゃなく、こういった野生生物の生態系にも及んでいるのです。餌と観光と人という身近な例は「日光のニホンザル」です。もちろん、野生のニホンザルは、人に寄ってくるものではありません。
ジェッダは観光地じゃないので野生のままです。誰も餌付けしません。っていうか、どこにいるかわかんないし。


2 食事中のじゃま
Wikipediaの「人との関わり」という項で紹介されていますが、サメに限らず、食事中の動物は刺激されると向かってきます。ペットの犬だってそうです。また、なわばりのじゃま、ちょっかいを出す、求婚期・繁殖期に気に入らないこと?をする…といったこともサメを人に向かってこさせる要因となります。


3 サメは目がわるい
近視です。近くによらないとなんだかわからないときは、当然近くによります。人は大きいので近くまで来なくても見えますが、近づくこともあるかもしれません。でも、わかるとそのまま通り過ぎていきます。怖がらないで下さい。これは、サメじゃなくても、どの遠目のきかない魚でもやることです。が、サメは顔が怖い分損をしています。


サメを見たらどうする?
Open Waterテキストに書いてあります。「知識の復習」にもあります。じっと水底にいて、見守る。向こうに行ったらゆっくり水底にそって移動して離脱する。


私は昨年ビデオを購入しました。理由はズームが非常に奇麗なので、臆病な魚を遠くから取るのに適しているからです(しかも手ブレ防止機能がついて水中で体が安定してなくても、多少は平気)。Xmasダイビングのホワイトチップの映像も、けっこう離れたところから撮っています。

いきものには敬意を!