アルビラードビーチのダイビング地図4 「エントリーとエキジット」

<エントリー>
どこのスポットでも難しいのはエントリーとエキジットです。

昨日の記事の写真は古いのでフィンを履くところに手すりがありますが、先週から「手すりが折れて無くなった」状態です(支柱だけはある)。それで先端から階段を下りて、手すりがあったところまで移動してフィンを履きます。もし、浮かびながらフィンを履けるのであればベストです。そうでなければ、手すり(…あったところ)は水深30センチぐらい。ここで履くと後ろ向きしか歩けませんので、すりすり沖まで歩きましょう。腰ぐらいの水深になったらBCDにエアをパンパンに膨らませて、手すりを滑走路に見立ててラッコの姿勢(お腹が上)でまっすぐ沖にでます

沖にでてすぐ最初のドロップオフ(水深11m)の崖面に添って潜行を開始。おそらくすぐ下に「練習用プラットフォーム(略ヤグラ)」が見えているはずです。そのヤグラを終結地とするとグループがバラバラにならなくて済みます。

ただし、ヤグラには潜行ロープがありません。
それでビギナーは是非、手すりの滑走路からラッコの姿勢で後ろをみつつ、浮かんでいるブイの一番北。私のスケッチでは「一番右」のピンク色のブイに行ってください。このブイは2番目のドロップオフの崖上に敷設されています。ゆっくり、ブイの係留ロープを捕まりながら降りていき、係留ロープのそばの砂場の上で終結するとわかりいいです。
実際、私の講習の場合はこのブイの係留ロープを潜行ラインとして降りていきます(それで、スケッチでは「私の講習する場所」が右よりに書かれている)。自前のフロートをもって行ったときも、このブイ係留ロープのアンカー近くに敷設します。

<エキジット>
ダイビングで一番難しいのはエキジットです。これまで軽々だった身が水面に出たとたん「うっ、重い」と感じます。

まずは水面下、ヤグラで集結。「これでダイビングを終わるよ、浮上します」のサインを出し合う。そして、ゆーっくり、ゆーっくり浮上します。紅海は透明度がいいので水面がすぐ近くに見えますが、騙されないで、深度計をみながら、ゆーっくりBCDのエアを抜きながら脚力で浮上します。5m(あるいは16フィート)までくると「下のげんこつ岩」が見えます。これが5mの指標ですので、この岩から上がらないように3分間じっとお魚でも見ながら待って、浮上です。ちなみにこの「げんこつ岩」は水面では見えません。下からでもはっきりしません。でも、5mまでくると間違いなくわかります。

注意、注意:5mから水面までは、更にゆっくりです。安全停止したから…といってここを急に上がっては意味が無いです。5mから水面までが腕の見せ所!ゆーっくり浮上です。

浮上してBDCをパンパンに膨らませると、大体エントリーポイントの正面です。

さて、ここからが、アルビラードビーチのキモ!です。

非常におだやかな、アルビラードビーチですが、エキジットは腕と経験の差が歴然です。このページはプリントアウトして、ダイビング直前まで下の順番を念仏のように唱えておきましょう。

1 手すりの支柱が一直線に並ぶ位置まで沖合いで移動する。
2 沖合いから手すりまでの進入路は「この一本しか」ありません。斜めや横は満潮以外不可能です。
3 進入路に入ったら、手すりの滑走路まできっちりスピードをあげて着地します。
4 進入路途中でオタオタしていたらクリーク側に流されます
5 いちど流されたら、横移動せず沖合いにでてから上の1の順番でやりなおし。
(進入路はわざと深くなっているのですが、その横は浮くには浅いし波があるので歩けません)

ダイビングをしてるのは私達だけではありませんし、ちいさな子どもづれも、慣れないシュノーケラーもいます。これから海に入る人、海から出る人が、この手すり滑走路を支点として交差します。ここは!紳士淑女の面目で、ニッコリ笑って先に行きたい人に行かせてあげましょう。上の4になったら、5で沖合いに戻ればいいだけの話です。肩の力を抜きましょう。かっこいい!スマートです!

ニッコリ笑った後で、なんですけど、次は慣れてないと難しい「フィン脱ぎ」です。フィンは腰に水面が来るぐらいで浮かびながら脱ぎましょう。それより浅くなって脱ぐのは難しいです。そのときは波がくる方が背中です、目は階段の方。どうしても逆になってしまうのですが、こらえてその姿勢をキープ。あー、でも慣れてないとどこでも難しいです。その意味では、フィンだけは真っ先に購入して、指の感覚で脱ぎ履きできるようにするのが一番です。脱ぐときも履くときもフィンを見ると体勢がくずれて転んだりするので、姿勢を保ったまま指の感覚だけで脱ぎ着する練習をしましょう(タンクまで背負って足先を見るとバランスがとり辛いです。しかも片足立ちだし…)。

以前にも書きましたが、ダイビングが「スキル」的に上手い人とはフィンの脱着を「ことなげに」やってのける人です。もしビギナーの方で、「見かけだけでも年季の入ったダイバーにみせたい」と思われるかたはフィン脱着に専念しましょう!